グラボ不要でPCゲームが快適に遊べる時代がついに本格的に到来しました。その革命の中心にいるのがAMDの最新APU Ryzen 7 8700Gです。この驚異的なチップで自作PCを組もうと決意したあなたの前に最初の、そして最も重要な選択が立ちはだかります。
それがryzen 7 8700g 対応マザーボード選びです。AMDのCPUはグラフィック機能を搭載していますか?という長年の問いに、この8700Gはこれ以上ないという答えを叩きつけました。その性能は旧世代のRyzen 7 5825Uなどの内蔵グラフィックとは比較にならないほどの飛躍を遂げています。
しかし、そのAIエンジンとRDNA3グラフィックスが織りなす真のパワーを100%引き出すには適切なマザーボードという土台が不可欠です。どのチップセットを選びどの機能に注目すれば良いのか。この記事はあなたのRyzen 7 8700Gが秘める性能を完全に解放するための後悔しないマザーボード選びの全知識を解説します。
- Ryzen 7 8700Gが要求するソケットAM5と対応チップセットの基本
- 8700Gのグラフィック性能は別次元!旧世代APUとの圧倒的な差
- 性能を最大限に引き出すDDR5メモリとVRMフェーズの重要性
- 予算と目的に合わせて選ぶ!おすすめの対応マザーボード5選
最強APUの性能を引き出す!Ryzen 7 8700Gマザーボード選びの要点

- ソケットはAM5!対応チップセット(X670/B650/A620)の違い
- 8700Gの内蔵グラフィックは別次元!過去のAPUとの性能比較
- メモリが性能の鍵!DDR5メモリとEXPOの重要性
- VRMフェーズとは?APUを安定動作させる電源回路の選び方
- 将来性もチェック!PCIe 5.0とリアI/Oの確認ポイント
1. ソケットはAM5!対応チップセット(X670/B650/A620)の違い
Ryzen 7 8700Gを迎えるにあたりまず理解すべき最も重要な点はそれが最新のAM5ソケットを採用していることです。これは過去のRyzenシリーズで使われていたAM4ソケットとは物理的な互換性がなくDDR4メモリも使用できません。AM5プラットフォームは高速なDDR5メモリと次世代の接続規格PCIe 5.0をサポートするために生まれました。このAM5ソケットに対応するチップセットは主に3つのグレードに分かれています。
最上位のX670/X670Eは豊富なUSBポートやストレージ接続、そして最高のオーバークロック性能を求めるエンスージアスト向けです。次にB650/B650Eが最も人気の高いメインストリーム向けで十分な拡張性と性能、価格のバランスが最も優れています。Ryzen 7 8700Gの性能を最大限に活かすならこのB650チップセットが最適な選択肢となるでしょう。最後にA620がエントリー向けのチップセットで基本的な機能に絞ることで価格を抑えていますが一部の拡張性やオーバークロック機能が制限されます。
2. 8700Gの内蔵グラフィックは別次元!過去のAPUとの性能比較
Ryzen 7 8700Gの最大の魅力はRDNA 3アーキテクチャを採用したRadeon 780MというデスクトップAPU史上最強の内蔵グラフィックです。この性能は過去のAMD製APUとはまさに別次元のレベルに到達しています。例えばノートPCなどで人気の高かったRyzen 7 5825Uの内蔵グラフィック(Vega世代)と比較するとそのゲーム性能は数倍にも及びます。Ryzen 7 5825Uで原神などのゲームをプレイする場合、画質をかなり調整する必要がありましたが8700GであればフルHD解像度で快適なプレイが可能です。
またRyzen 7 7735HSなどのより新しい世代のAPUが内蔵するグラフィックと比較してもアーキテクチャの世代が新しくパフォーマンスは明らかに上です。これまで内蔵グラフィックはあくまで画面を映すための補助的な機能というイメージが強かったかもしれません。しかしRyzen 7 8700Gの登場によってその常識は完全に覆りました。グラフィックボードなしで最新のPCゲームや動画編集を快適にこなす。そんな新しい自作PCの世界がこのAPUから始まります。
3. メモリが性能の鍵!DDR5メモリとEXPOの重要性
Ryzen 7 8700GのようなAPUの性能、特に内蔵グラフィックの性能を最大限に引き出す上でマザーボードがサポートするメモリは決定的に重要な役割を果たします。AM5プラットフォームはDDR5メモリ専用であり、このDDR5メモリの速度がAPUのパフォーマンスに直接影響します。なぜなら内蔵グラフィックは専用のビデオメモリを持たずPCのメインメモリを共有して動作するためメモリの速度が速ければ速いほどグラフィック性能が向上するからです。
ここで注目すべきがAMD EXPOというテクノロジーです。これはAMDが提唱するメモリのオーバークロックプロファイルで、対応するマザーボードとメモリを使えばBIOSからプロファイルを選択するだけで簡単にメモリの性能を最大限に引き出すことができます。一般的にDDR5-6000MHzあたりが性能と安定性のスイートスポットとされています。Ryzen 7 8700G対応マザーボードを選ぶ際はこのAMD EXPOに対応し高速なDDR5メモリを安定して動作させられるモデルを選ぶことが後悔しないための絶対条件と言えるでしょう。
4. VRMフェーズとは?APUを安定動作させる電源回路の選び方
マザーボードのスペック表で目にするVRMやフェーズ数という言葉は一見すると難解に思えるかもしれません。しかしこれはRyzen 7 8700Gのような高性能なCPUを安定して動作させるためのいわば心臓部とも言える非常に重要な要素です。VRM(Voltage Regulator Module)は電源ユニットから供給される電力をCPUが必要とする安定した電圧に変換するための回路です。そしてフェーズ数はこの電力供給をどれだけ多くの回路で分担しているかを示す指標です。
フェーズ数が多ければ多いほど各回路への負荷が分散され発熱が抑えられます。これによりCPUへの電力供給がより安定し高負荷な作業や長時間のゲームプレイ中でもシステムの安定性が向上します。Ryzen 7 8700Gは8コア16スレッドの強力なCPUコアも内蔵しているためしっかりとしたVRM電源回路を持つマザーボードを選ぶことが望ましいです。特にB650チップセットのマザーボードを選ぶ際は10フェーズ以上を一つの目安にすると安心してその性能をフルに引き出すことができるでしょう。
5. 将来性もチェック!PCIe 5.0とリアI/Oの確認ポイント
Ryzen 7 8700Gで組むPCは現時点ではグラフィックボードを搭載しない構成が主流ですが将来的に高性能なグラフィックボードや超高速なSSDを増設したくなる可能性も考えておくべきです。ここで重要になるのがPCI Express 5.0(PCIe 5.0)への対応です。B650EやX670Eといったチップセットを搭載したマザーボードはグラフィックボード用のスロットとM.2 SSD用のスロットの両方がPCIe 5.0に対応しており将来的な拡張性において万全です。
また意外と見落としがちながら日々の使い勝手に直結するのがマザーボード背面のリアI/Oパネルの構成です。USBポートの数と種類は十分か、最新のUSB4やType-Cポートは搭載されているか、Wi-Fiや高速な2.5G LANは必要か、そしてAPUの映像を出力するためのHDMIやDisplayPort端子のバージョンは何か。これらの要素を自分の使い方と照らし合わせて事前に確認しておくことで購入後の後悔を防ぐことができます。
予算と目的で選ぶ!Ryzen 7 8700Gおすすめマザーボード5選

- ASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFI
- MSI MAG B650 TOMAHAWK WIFI
- ASRock B650M PG Riptide WIFI
- GIGABYTE A620M GAMING X (rev. 1.0)
- ASUS ROG STRIX B650E-F GAMING WIFI
1. ASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFI
Ryzen 7 8700Gで自作PCを組む上でどれを選べば良いか迷ったらまず最初に検討すべき、まさに王道の一枚がこのASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFIです。TUF GAMINGシリーズの名に恥じない堅牢な電源回路と大型のヒートシンクは8コアを内蔵する8700Gのパワーを安定して引き出し続けます。信頼性と安定性を重視したその設計は長時間のゲームプレイや高負荷な作業でもあなたのPCを確実に守ってくれるでしょう。
Wi-Fi 6や2.5G有線LAN、そして豊富なUSBポートなど現代のPCに求められる機能はすべて高いレベルで網羅しています。派手さよりも質実剛健さを、そして何よりも安心感を求めるあなたにとってこれ以上の選択肢はありません。自作PC初心者からベテランまであらゆるユーザーの期待に応えることができるまさにAM5マザーボードのスタンダード。この一枚を選んでおけばまず後悔することはないでしょう。
2. MSI MAG B650 TOMAHAWK WIFI
その黒で統一された重厚なデザインと大型のヒートシンクが物語る通りMSIのTOMAHAWKシリーズは電源回路の強力さに定評があります。このMAG B650 TOMAHAWK WIFIもその伝統を受け継ぎ14+2+1フェーズというこのクラスではトップクラスの強力なVRM電源回路を搭載。Ryzen 7 8700Gの性能を限界まで引き出すだけでなく将来的に上位のCPUへのアップグレードを視野に入れている場合でも余裕をもって対応できるほどのポテンシャルを秘めています。
安定性や冷却性能に一切の妥協をしたくない、PCの心臓部には最高の安定性を与えたい。そんなあなたのハードな要求にこのマザーボードは完璧に応えます。豊富な機能と拡張性も兼ね備えまさに死角のない一枚と言えるでしょう。これは単なるPCパーツではありません。あなたのPCシステムの安定性を未来永劫にわたって約束する最強の土台です。
3. ASRock B650M PG Riptide WIFI
高性能なPCをできるだけコンパクトなケースでスタイリッシュに組みたい。そんなニーズに完璧に応えるのがMicro-ATXフォームファクタを採用したこのASRock B650M PG Riptide WIFIです。サイズは小さくともその性能に一切の妥協はありません。強力なVRM電源回路がRyzen 7 8700Gの性能を安定して支え高速なDDR5メモリにもしっかりと対応。コンパクトな筐体の中でもAPUのパワーを余すことなく発揮させます。
Wi-Fi 6Eや2.5G LANといった最新のネットワーク機能も標準で搭載しておりコストパフォーマンスは非常に高いレベルにあります。大手メーカーの同クラス製品と比較してより魅力的な価格で提供されることが多いのもASRockの大きな魅力です。省スペースと高性能、そしてコスト。この三つを高い次元で両立させたいと願う賢いあなたのための最適な一枚がここにあります。
4. GIGABYTE A620M GAMING X (rev. 1.0)
Ryzen 7 8700Gの圧倒的なAPU性能に予算を集中させ他のパーツはできるだけコストを抑えたい。そんな合理的な考えを持つあなたにとってこのGIGABYTE A620M GAMING Xは最高のパートナーとなるでしょう。チップセットにA620を採用することで価格を抑えつつも8700Gを安定して動作させるための基本的な性能は決して犠牲にしていません。GIGABYTEが誇る堅牢な設計思想に基づいた電源回路とシンプルな機能性が魅力です。
もちろん上位のチップセットのような豊富な拡張性はありませんがグラボレスで運用する8700Gの自作PCとしては必要十分な機能を備えています。AM5プラットフォームへの入り口としてこれほど優れたコストパフォーマンスを持つマザーボードは他にありません。これは単に安いだけではない、限られた予算で最高のAPU体験を手に入れるための最も賢い選択です。
5. ASUS ROG STRIX B650E-F GAMING WIFI
最高の性能だけでなく最高の拡張性と所有欲をも満たしたい。そんなあなたのための究極の選択肢がASUSのゲーミングブランドROG STRIXの名を冠したこの一枚です。チップセット名の末尾にあるEの文字はグラフィックボード用のPCIe 5.0スロットとM.2 SSD用のPCIe 5.0スロットの両方を備えている証。これにより将来登場するであろう次世代のパーツにも完全対応しあなたのPCは長期間にわたって一線級の性能を保ち続けます。
強力な電源回路、洗練されたデザイン、そして豊富な機能。そのすべてがあなたの自作PCをただの機械から特別な一台へと昇華させます。Ryzen 7 8700Gの性能を現時点で最大限に引き出すことはもちろんその先の未来までも見据えたまさに究極の投資。最高のパーツで最高のPCを組むという体験をこのマザーボードが約束します。
まとめ:最適な一枚が、あなたの自作PC体験を最高のものにする
AMD Ryzen 7 8700Gという革命的なAPUの登場は、私たちの自作PCの世界に新たな可能性をもたらしました。そして、その可能性を現実のものとするための最も重要な鍵が、最適なマザーボード選びにあることをこの記事を通してご理解いただけたはずです。チップセットの選択からVRM、メモリ対応、そして将来性まで、様々な判断基準が存在します。
この記事で解説した知識が、あなたの理想の一台を形作るための、確かな土台となれば幸いです。最終的にどのマザーボードが最適解となるかは、ご自身の予算、使用するPCケースのデザイン、そして将来の拡張計画といった、あなただけの条件によって決まります。ご自身の設計図に最もフィットする一枚を選び出したその先に、電源を入れた瞬間の感動と、想像を超えたスムーズな動作が待っています。あなた自身の手で作り上げる最高のPC体験が、もうすぐ始まります。
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