「Ryzen 5 5600Xを買ったけど、グラボはどれを選べばいいの?」「RTX 4060と3060、結局どっちが正解?」そんなふうにPCパーツショップのサイトを行ったり来たりして、頭を抱えていませんか?

Ryzen 5 5600Xは発売から時間が経ってもなお、ゲーミングPCの心臓部として一線級の実力を持つ名作CPUです。しかし、そのポテンシャルを活かせるかどうかは、相棒となるグラフィックボード選びにかかっています。ハイスペックすぎるグラボを選んでCPUが足を引っ張る「ボトルネック」を起こすのも勿体無いですし、逆に安すぎるグラボでCPUを持て余すのも避けたいところ。

実は、このCPUには「ここを選べば間違いない」という明確なスイートスポットが存在します。この記事では、実際に自作PCを組み、ベンチマークを回して検証してきた私が、Ryzen 5 5600Xと最高の相性を見せるグラボを厳選して紹介します。あなたの遊びたいゲームや環境にぴったりの一枚が、必ず見つかりますよ。

  • なぜRyzen 5 5600Xには「ミドルクラス」が最適なのか
  • ボトルネックを起こさないための黄金バランスとは
  • WQHDや4Kで遊びたい時の現実的なライン
  • 失敗しないグラボ選びの5つの視点
  • 【用途別】今買うべきおすすめグラボ5選

Ryzen 5 5600Xに最適なグラボ選び|失敗しないための5つの視点

  1. Ryzen 5 5600Xの「適正パートナー」はこのクラス
  2. 「ボトルネック」を気にしすぎない選び方
  3. WQHD・4Kを目指すならどこまで上げるべき?
  4. 逆転現象に注意!CPUが足を引っ張る境界線
  5. ライバルCPUとの比較から見える「5600Xの立ち位置」

1. Ryzen 5 5600Xの「適正パートナー」はこのクラス

Ryzen 5 5600Xは、6コア12スレッドという、ゲーム用途において「ちょうどいい」スペックを持っています。このCPUに合わせるなら、ズバリ「ミドル〜アッパーミドル」クラスのGPUが最適解です。

具体名を挙げると、RTX 3060、RTX 4060、Radeon RX 7600あたり。このクラスならCPUとGPUがお互いに100%の力を出し合えます。「Apex Legends」や「Valorant」で高フレームレートを出したい、フルHDで最新ゲームを最高画質で遊びたい、というニーズに完璧に応えてくれますよ。

2. 「ボトルネック」を気にしすぎない選び方

よく「ボトルネック(性能の頭打ち)」を心配する声を聞きますが、5600Xに関してはそこまで神経質になる必要はありません。 極端な話、RTX 4090のようなモンスター級のグラボを積めば、確かにCPUが追いつかずにGPU性能を持て余します。

ですが、RTX 4070くらいまでなら、ゲームによっては多少CPUが制限になる場面があっても、実用上は「めちゃくちゃ快適」です。 「完璧なバランス」を目指すあまり、ワンランク下のグラボを選んで後悔するよりは、予算が許す範囲で良いグラボを選ぶのも全然アリな選択です。

3. WQHD・4Kを目指すならどこまで上げるべき?

もしモニターがWQHD(2560×1440)以上なら、グラボのグレードを一段階上げる必要があります。 フルHDならRTX 3060で十分ですが、WQHDで高FPSを維持したいならRTX 4060 TiやRTX 4070が欲しくなります。5600XはWQHD環境でも意外と粘ってくれるので、ここではCPUよりもGPUにお金をかけるのが正解。

ただし4Kとなると話は別。4K環境ではGPU負荷が激増するので、CPUの影響度は下がりますが、システム全体のバランスを考えると、CPUもRyzen 7 5700Xなどにステップアップした方が幸せになれるかもしれません。

4. 逆転現象に注意!CPUが足を引っ張る境界線

注意したいのは、「ハイエンドGPU × フルHD」という組み合わせです。 例えばRTX 4080を使ってフルHD画質でFPSゲームをする場合、GPUは余裕しゃくしゃくなのに、CPUの処理が追いつかず、フレームレートが伸び悩む(GPU使用率が上がらない)現象が起きます。

5600Xでこの「逆転現象」が顕著になるのは、体感ですがRTX 4070 Ti以上あたりから。ここまで高性能なグラボを積むなら、CPUも最新世代(Ryzen 7000/9000シリーズなど)への乗り換えを検討した方が、トータルのコスパは良くなります。

5. ライバルCPUとの比較から見える「5600Xの立ち位置」

Core i5-12400Fなどと比較されがちな5600Xですが、ゲーム性能ではまだまだ現役バリバリです。特にAM4マザーボード資産を活かせるのが最大の強み。

もし今から新規で組むなら別ですが、「手持ちの5600Xを活かしたい」なら、無理にCPUを買い替えるより、浮いたお金をグラボのランクアップに回すのが賢い戦略です。RTX 4060〜4070クラスを挿せば、最新ゲームもあと数年は余裕で戦えますよ。

Ryzen 5 5600Xにおすすめのグラボ5選|性能と価格のバランスが絶妙なモデルを厳選

  1. MSI GeForce RTX 3060 VENTUS 2X 12G OC|VRAM 12GBの安心感
  2. ASUS Dual GeForce RTX 4060 Ti OC Edition 8GB|最新世代のド定番
  3. GIGABYTE GeForce RTX 4060 WINDFORCE OC 8G|コスパ最強の選択肢
  4. ZOTAC GAMING GeForce RTX 4070 Twin Edge OC 12GB|WQHDも狙える実力派
  5. SAPPHIRE PULSE RADEON RX 7600 GAMING 8GB|AMD同士の相性抜群

1. MSI GeForce RTX 3060 VENTUS 2X 12G OC

Ryzen 5 5600Xと組み合わせる際、最もバランスが良く、かつ長く使える選択肢として筆頭に挙がるのがこのRTX 3060です。このグラボの最大の特徴は、後継モデルであるRTX 4060(8GB)よりも多い「12GB」というビデオメモリ(VRAM)を搭載している点にあります。最近のPCゲームは高画質化に伴いVRAMの使用量が激増しており、フルHD環境であっても8GBではカツカツになるタイトルが増えてきました。その点、12GBあればテクスチャ設定を上げても余裕があり、フレームレートの落ち込みを防げます。

MSIのVENTUS 2Xシリーズは、無駄な装飾を省いた実用重視の設計が魅力です。独自設計の「トルクスファン 3.0」を2基搭載しており、冷却性能と静音性のバランスが非常に優秀。高負荷時でもファンの音が気になりにくく、アイドル時にはファンが停止するZero Frozr機能もあるため、静音PCを組みたい人にもぴったりです。ゲームだけでなく、VRAM容量が重要視されるAI画像生成などのクリエイティブ用途にも興味があるなら、この12GBモデルは最高の相棒になるでしょう。

2. ASUS Dual GeForce RTX 4060 Ti OC Edition 8GB

「これから数年間、最新の重たいゲームを快適に遊び続けたい」と考えるなら、最新世代のRTX 4060 Tiが最適解です。このグラボの最大の武器は、RTX 40シリーズから導入された「DLSS 3(フレーム生成技術)」に対応していること。これはAIが自動でフレーム(コマ)を生成して挿入する技術で、Ryzen 5 5600XのCPUパワーだけでは少し重たいような最新タイトル(サイバーパンク2077など)でも、驚くほどヌルヌルとした滑らかな映像でプレイ可能になります。

ASUSのDualシリーズは、その名の通り2連ファンを採用したコンパクトな設計ながら、冷却性能に一切の妥協がありません。カード長が約22.7cmと短いため、ミニタワーなどの小型PCケースを使っているユーザーでも干渉を気にせず導入できるのが嬉しいポイント。また、前世代の同クラスと比較して消費電力が大幅に下がっているため、5600Xと組み合わせてもシステム全体の消費電力が低く、電源ユニットを交換せずにそのまま載せ替えられるケースが多いのも大きなメリットです。

3. GIGABYTE GeForce RTX 4060 WINDFORCE OC 8G

「予算はなるべく抑えたいけれど、最新世代のアーキテクチャの恩恵は受けたい」というワガママな要望に応えてくれるのが、無印のRTX 4060です。性能的には前世代のRTX 3060からの正当進化版といった立ち位置ですが、最大の魅力はその圧倒的なワットパフォーマンス(省電力性)にあります。TGP(グラフィックスカード電力)はわずか115W程度で、Ryzen 5 5600Xと合わせても発熱が非常に少なく、夏場の室温上昇を抑えられるほどエコな構成が組めます。

GIGABYTEのWINDFORCE冷却システムは、隣り合うファンを逆方向に回転させる「オルタネイトスピニング」を採用しており、気流の乱れを減らして効率的に冷却するのが特徴です。これにより、高負荷なゲームプレイ中でもクロック周波数を安定させ、カクつきのない快適なゲーム体験を提供してくれます。フルHD解像度でApex LegendsやValorantなどの競技系シューターをメインに遊ぶのであれば、これ以上のスペックは必要ないと言い切れるほど、コスパと性能が完成された一枚です。

4. ZOTAC GAMING GeForce RTX 4070 Twin Edge OC 12GB

Ryzen 5 5600Xで組む構成の中で、「ハイエンド寄り」の選択肢となるのがこのRTX 4070です。このクラスになると、フルHD環境ではCPU側がボトルネックになりがちですが、モニターがWQHD(2560×1440)であれば話は別です。GPU負荷が高まるWQHD環境下では、5600Xでも十分にRTX 4070の性能を引き出すことができ、高画質と高フレームレートの両立が可能になります。

ZOTACのTwin Edgeシリーズは、ハイエンドに近い性能を持ちながら、非常にコンパクトなサイズ感が特徴です。RTX 4070クラスでも2連ファンで収めており、小さなPCケースにも無理なく収まります。また、丸みを帯びた独特のデザインは空気抵抗を減らし、ノイズを低減する効果もあります。「今は5600Xを使っているけれど、将来的にRyzen 7 5700X3Dや5800X3DへCPUを載せ替える予定がある」という方にとっては、先行投資として非常に賢い選択肢となるでしょう。長く第一線で戦えるスペックを持った実力派モデルです。

5. SAPPHIRE PULSE RADEON RX 7600 GAMING 8GB

Ryzen CPUを使っているなら、グラボもRadeonで揃える「AMD統一構成(通称:AMDおじさん構成)」にロマンを感じる方も多いはずです。しかし、これは単なるロマンだけではありません。Ryzen 5000シリーズとRadeon RX 7000シリーズを組み合わせることで、「SAM(Smart Access Memory)」という機能が利用でき、CPUからGPUメモリへのアクセス効率を向上させ、ゲームによっては数%〜10%以上のフレームレート向上が見込めます。

SAPPHIREはRadeon専業メーカーとして長年の実績があり、その品質は折り紙付きです。このRX 7600は、競合となるRTX 4060とほぼ同等のゲーミング性能を持ちながら、実売価格が一段階安いのが最大の魅力。レイトレーシング性能や配信機能(NVENC)などではGeForceに分がありますが、純粋に「ゲームのフレームレートを出したい」「安くゲーミングPCを組みたい」という目的であれば、これほどコスパに優れた選択肢はありません。質実剛健な作りで、トラブルも少なく安定して動作する、いぶし銀な一枚です。

まとめ:Ryzen 5 5600Xに最適なグラボでPC環境を最大化しよう

Ryzen 5 5600Xは、まだまだ「現役最強クラス」のコスパを誇るCPUです。 その実力を腐らせるのも、活かしきるのも、選ぶグラボ次第。

  • フルHDで安定・VRAM重視ならRTX 3060
  • 最新機能と省電力性ならRTX 4060
  • WQHDも見据えるならRTX 4060 Ti / 4070

自分のプレイスタイルに合わせてこの中から選べば、まず失敗はありません。 最適な相棒を見つけて、5600Xの底力をもう一度体感してみてください。あなたのPCライフ、まだまだ楽しくなりますよ。