停電時や外出先で作業を続けたいとき、ポータブル電源でノートパソコンをどれくらい使えるのかは多くの人が気になるポイントです。特に夏や冬の災害時、電源が確保できない状況でも仕事や情報収集を続けたい場面は少なくありません。
ポータブル電源とノートパソコンの組み合わせは、ビジネスパーソンやリモートワーカー、または動画編集やゲーミングPCを使うユーザーにとって心強いバックアップになります。しかし「300Wのポータブル電源なら何時間持つのか」「500Wや1000Wクラスで使える家電は何か」「停電中でも内蔵バッテリーでどのくらい作業できるのか」といった具体的な疑問が浮かぶのも自然なことです。
この記事では、ポータブル電源とノートパソコンの稼働時間を見極める計算方法から、容量別のおすすめモデルまで徹底解説します。あなたが直面する可能性のあるシーンを想定し、安心して作業を継続できる選び方をお届けします。
- ノートパソコンとポータブル電源の稼働時間の関係を解説
- 消費電力の目安と計算式で使える時間を見積もる方法
- 容量別のおすすめポータブル電源(Jackery以外)5選を紹介
- 信頼性と実績のあるJackery製ポータブル電源5選も解説
- 停電やアウトドアでのノートパソコン活用事例
ノートパソコンをポータブル電源で使うために知っておきたい5つのポイント

- ノートパソコンは何時間つけっぱなしにできるのか
- 停電時にノートパソコンはバッテリーで使えるのか
- ノートパソコンの消費電力の目安
- ポータブル電源の容量と使用時間の計算方法
- 容量別で選ぶポータブル電源の活用例
1. ノートパソコンは何時間つけっぱなしにできるのか
ノートパソコンをポータブル電源で長時間稼働させる場合、その時間はポータブル電源の容量(Wh)とパソコンの消費電力(W)に大きく左右されます。一般的な事務作業用ノートPCは消費電力が20〜60W程度で、動画編集やゲーミング用途になると80〜150W以上に達することもあります。例えば消費電力が50Wのノートパソコンを400Whのポータブル電源で稼働させた場合、変換ロスを考慮しておよそ6〜7時間連続稼働が可能です。
一方、1000Whクラスであれば同条件で15時間以上動かせる計算になります。ただし、使用状況によって消費電力は変動し、画面の明るさや接続している周辺機器によって稼働時間は短縮されます。そのため、長時間の作業を想定する場合は余裕のある容量を選び、バッテリー残量をこまめに確認することが重要です。
2. 停電時にノートパソコンはバッテリーで使えるのか
停電が発生しても、多くのノートパソコンは内蔵バッテリーで一定時間は使用可能です。新品状態であれば3〜10時間ほど動作する機種が多く、軽作業ならさらに長く持つ場合もあります。しかし、年数が経つとバッテリーの劣化により持続時間は短くなり、停電が長引く場合は不安が残ります。そこで活躍するのがポータブル電源です。
内蔵バッテリーが切れた後でも外部電源として接続すれば、作業を中断することなく続けられます。また、UPS(無停電電源装置)機能付きのポータブル電源であれば、停電発生時に自動で電源を切り替え、作業中のデータ消失を防げます。災害対策として、ノートパソコンとポータブル電源の組み合わせは非常に有効な手段です。
3. ノートパソコンの消費電力の目安
ノートパソコンの消費電力は機種や用途によって大きく異なります。省電力設計のモバイルノートは20〜40W程度で動作しますが、高性能なクリエイターノートやゲーミングノートでは100Wを超える場合もあります。消費電力を知るには、ACアダプタに記載されている出力(例:19V 3.42A=約65W)を確認する方法が一般的です。実際の使用では常に最大値で動くわけではなく、負荷によって変動します。
動画再生やブラウジング程度なら低消費電力で済みますが、画像編集や3Dレンダリングなどでは一気に消費が増加します。この数値を基に、ポータブル電源の容量と照らし合わせて必要な稼働時間を見積もることで、自分の用途に合った製品選びが可能になります。
4. ポータブル電源の容量と使用時間の計算方法
ポータブル電源でノートパソコンをどれくらいの時間稼働できるかを知るには、まず電源の容量(Wh)とPCの消費電力(W)を把握する必要があります。計算式は「稼働時間(h)=容量(Wh)×0.85 ÷ 消費電力(W)」が目安です。0.85は変換ロスを考慮した係数で、実際には効率や使用環境によって多少前後します。例えば、400Whのポータブル電源に消費電力50WのノートPCを接続した場合、400×0.85÷50=約6.8時間となります。
高性能ノートやゲーミングPCのように消費電力が大きい場合は、計算値より短くなることもあります。この計算方法を使えば、用途に応じてどの容量のポータブル電源が必要か判断しやすくなります。また、長時間の利用を想定する場合や周辺機器も同時に動かす場合は、容量に余裕を持たせることが快適な作業継続の鍵となります。
5. 容量別で選ぶポータブル電源の活用例
容量が小さいモデル(200〜300Wh)は軽量で持ち運びやすく、ノートパソコンを数時間動かすだけなら十分です。短時間の外出先作業やカフェでの利用、防災用の最低限の備えとして活躍します。中容量(500〜1000Wh)クラスになると、長時間の作業や複数機器の同時利用にも対応でき、キャンプや車中泊でも安心です。
そして大容量(1500Wh以上)のモデルは、停電が長引く災害時や業務用機材の稼働にも適しており、家庭用家電のバックアップ電源としても頼りになります。用途に合わせて容量を選ぶことはもちろん、充電方法(AC・ソーラー・車載)やポートの種類(USB-C、AC、DCなど)もチェックしておくと安心です。自分の作業スタイルと使用環境を踏まえて選べば、ポータブル電源はノートパソコンだけでなく多様な場面で価値を発揮します。
Jackeryのポータブル電源おすすめ5選

- Jackery ポータブル電源 240
- Jackery ポータブル電源 400 PTB071
- Jackery ポータブル電源 1000 Pro
- Jackery ポータブル電源 1500 Pro
- Jackery ポータブル電源 2000 Pro
1. Jackery ポータブル電源 240
Jackery ポータブル電源 240は、241Whの容量で消費電力50Wのノートパソコンなら約4時間稼働可能な、軽量コンパクトモデルです。定格出力200W(瞬間最大400W)で、ノートPCやスマートフォン、LEDライトなどの小型機器を同時に使用できます。重量は約3.1kgと持ち運びやすく、アウトドアや防災用のサブ電源としても最適。
AC、DC、USBの3系統出力を搭載し、多用途に対応します。充電は家庭用コンセント、車載シガーソケット、ソーラーパネルから行え、屋外活動でも安定した電源供給が可能。初めてポータブル電源を導入する方や、予備電源として軽量モデルを求める方におすすめの一台です。
2. Jackery ポータブル電源 400 PTB071
Jackery ポータブル電源 400 PTB071は、400Whの容量で消費電力50Wのノートパソコンなら約6.8時間稼働可能な、実用性の高いモデルです。定格出力200W(瞬間最大400W)で、小型冷蔵庫や扇風機なども同時に稼働できます。重量は約4.1kgと持ち運びやすく、AC、DC、USBポートを備えて複数機器を同時充電可能。
家庭用コンセント、車載、ソーラーパネルに対応しており、アウトドアや停電時の長時間利用にも適しています。コンパクトながらも容量に余裕があり、日常から非常時まで幅広く使える信頼性の高いモデルです。
3. Jackery ポータブル電源 1000 Pro
Jackery ポータブル電源 1000 Proは、1002Whの大容量と1000Wの定格出力(瞬間最大2000W)を備えた高性能モデルです。消費電力50Wのノートパソコンであれば約17時間連続稼働が可能で、同時に外部モニターや照明機器を使用しても余裕があります。重量は約11.5kgですが、持ち運びやすいハンドル設計と頑丈な筐体で屋内外問わず活躍します。
充電速度も非常に速く、AC入力ではわずか約1.8時間で満充電が可能。出力端子はAC、USB-C、USB-A、DCと豊富に揃っており、多様な機器に対応します。災害時の家庭用バックアップ電源としてはもちろん、長時間の野外作業やイベント運営にも頼れる存在です。
4. Jackery ポータブル電源 1500 Pro
Jackery ポータブル電源 1500 Proは、1512Whの大容量と1800Wの定格出力(瞬間最大3600W)を兼ね備えたハイスペックモデルです。消費電力50Wのノートパソコンなら約25時間以上稼働でき、複数の家電や機器を同時に稼働させても十分な余裕があります。
重量は約17kgながら、安定した出力性能と長時間稼働を両立しており、キャンプや車中泊、災害時の長期停電対策に適しています。充電時間は約2時間と短く、AC、DC、ソーラーの3種類の充電方法に対応。安全面では過電流、過熱、短絡保護機能を備え、長期的に安心して使用できます。
5. Jackery ポータブル電源 2000 Pro
Jackery ポータブル電源 2000 Proは、2160Whという圧倒的な容量と2200Wの定格出力(瞬間最大4400W)を誇るシリーズ最上位モデルです。消費電力50Wのノートパソコンなら約36時間以上稼働でき、冷蔵庫や電子レンジ、IHクッキングヒーターといった高出力家電も同時に安定稼働が可能です。
重量は約19.5kgと大型ですが、長期停電時の家庭用バックアップや、屋外イベント、業務現場のメイン電源としても十分な性能を発揮します。充電は約2時間で完了し、ソーラーパネルとの組み合わせでオフグリッド運用も可能。高出力・大容量・高耐久を求めるユーザーにとって、信頼できる究極の電源ソリューションとなるでしょう。
製品名 | 容量(Wh) | 出力(W) | 本体重量 | 充電時間 | おすすめ対象 |
---|---|---|---|---|---|
Jackery 240 | 241Wh | 200W(最大400W) | 約3.1kg | 約5.5時間 | スマホ充電やライト用途 |
Jackery 400 | 400Wh | 200W(最大400W) | 約4.1kg | 約7.5時間 | 日帰りアウトドアに最適 |
Jackery 1000 Plus | 1264Wh | 2000W(最大4000W) | 約11.5kg | 約1.7時間 | 車中泊や中型家電対応 |
Jackery 1500 Pro | 1512Wh | 1800W(最大3600W) | 約13.9kg | 約2時間 | 業務用やDIY向けにも◎ |
Jackery 2000 Pro | 2160Wh | 2200W(最大4400W) | 約19.5kg | 約2時間 | 本格的な電源確保に最適 |
ノートパソコンにおすすめのポータブル電源5選

- Anker ソーラーパネルセット ポータブル電源(288Wh+60Wパネル)
- DJI ポータブル電源 1024Wh
- BLUETTI EB3A ポータブル電源 268Wh
- EcoFlow RIVER 2 ポータブル電源 230Wh
- Evopow ポータブル電源 515Wh
1. Anker ソーラーパネルセット ポータブル電源(288Wh+60Wパネル)
Ankerの288Whポータブル電源と60Wソーラーパネルのセットは、屋外作業や非常時に頼れる構成です。288Whの容量で消費電力50Wのノートパソコンなら約4.8時間稼働でき、スマートフォンやタブレット、LEDライトも同時に充電可能。ソーラーパネルを使えば電源のない環境でも太陽光から充電でき、長期滞在や災害時でも電力を自給自足できます。重量は約3.7kgと軽量で、女性や高齢者でも容易に持ち運べます。
出力端子はAC、USB-A、USB-Cと多彩で、同時充電にも対応。安全機能として過充電防止や温度管理機能も備わっており、炎天下や寒冷地でも安心して使えます。防災備蓄、アウトドア、リモートワークなど幅広い用途で活躍できる万能モデルです。
2. DJI ポータブル電源 1024Wh
DJI ポータブル電源 1024Whは、ノートパソコンを長時間稼働させたい人や、高消費電力の機器も併用したいユーザーに最適なハイエンドモデルです。容量1024Whで消費電力50Wのノートパソコンなら約17時間以上稼働でき、同時にプリンターや外付けモニターも動かせます。定格出力2000W、瞬間最大4400Wのパワーを備え、電子レンジやIHクッキングヒーターなどの高出力家電にも対応可能。
急速充電ではAC入力で約1.1時間で満充電でき、停電時や出発直前でも素早く準備が完了します。リン酸鉄リチウムバッテリーを採用し、3000回以上の充放電に耐える長寿命設計も魅力。重量は据え置き向けですが、その分安定感があり、家庭や業務での常用電源としても信頼性抜群です。
3. BLUETTI EB3A ポータブル電源 268Wh
BLUETTI EB3Aは、軽量かつ高性能な小型ポータブル電源として人気のモデルです。容量268Whで消費電力50Wのノートパソコンなら約4.5時間の連続稼働が可能。定格出力600W(瞬間最大1200W)と余裕のあるパワーで、ノートPC以外にも小型調理器具や照明機器なども同時に稼働できます。特徴的なのは0.01秒で切り替わるUPS機能で、停電時も瞬時にバックアップ電源として作動し、作業中のデータ損失を防げます。
Bluetooth接続に対応しており、専用アプリから出力状況やバッテリー残量の確認が可能。重量は約4.6kgと持ち運びやすく、AC、USB-A、USB-C、DC出力といった多彩なポート構成で複数機器の同時使用にも対応します。日帰りの外出先作業や庭でのイベント、防災備蓄用としても安心できるバランスの良い一台です。
4. EcoFlow RIVER 2 ポータブル電源 230Wh
EcoFlow RIVER 2は、230Whの容量で消費電力50Wのノートパソコンなら約3.9時間稼働可能な、軽量コンパクトなモデルです。最大の特徴はAC入力でわずか60分のフル充電が可能な急速充電性能で、急な外出や停電時でもすぐに準備が整います。定格出力300W(瞬間最大600W)で、ノートPCのほかLEDランタンや小型扇風機、タブレットなども同時に使用可能。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、充放電サイクル3000回以上と長寿命です。重量は約3.5kgで片手で楽に持ち運べるため、車載やアウトドアにも最適。さらにスマホアプリによる電力管理機能も搭載しており、リアルタイムで残量や稼働状況をチェックできます。軽さと機動力を重視するユーザーにおすすめの1台です。
5. Evopow ポータブル電源 515Wh
Evopow ポータブル電源 515Whは、ミドルクラス容量でノートパソコンを長時間使用したい方に向く実用性重視のモデルです。容量515Whで消費電力50Wのノートパソコンなら約8.7時間稼働でき、外部モニターや周辺機器を接続しても余裕があります。定格出力500Wで、小型家電や調理器具、電気毛布なども安定稼働可能。最大7台の機器を同時給電できるAC、USB-A、USB-C、DC出力を備え、作業環境を効率的に構築できます。
重量は約6kgと持ち運びやすく、LEDライトやSOS点滅モードを搭載しているため停電時や夜間の作業でも安心です。過電圧防止や過熱保護機能も備え、安全性にも配慮された設計。家庭用の予備電源としてもアウトドア用としてもバランスが良く、初めての導入にも適したモデルです。
製品名 | 容量(Wh) | 出力(W) | 本体重量 | 充電時間 | おすすめ対象 |
---|---|---|---|---|---|
Anker ソーラーパネルセット ポータブル電源(288Wh+60Wパネル) | 288Wh | 300W | 約3.7kg | ソーラーパネル充電可(時間は天候に依存) | キャンプ、車中泊、防災備蓄 |
DJI ポータブル電源 1024Wh | 1024Wh | 2000W | 不明(大容量のため据え置き利用向け) | 約1.1時間(AC急速充電) | 家庭用バックアップ、屋外イベント、建築現場 |
BLUETTI EB3A ポータブル電源 268Wh | 268Wh | 600W | 約4.6kg | 約40分で80%(AC急速充電) | 日帰りキャンプ、庭作業、防災備蓄 |
EcoFlow RIVER 2 ポータブル電源 230Wh | 230Wh | 300W(最大600W) | 約3.5kg | 約1時間(AC急速充電) | 日常持ち運び、緊急時の即時利用 |
Evopow ポータブル電源 515Wh | 515Wh | 500W | 約6kg | 不明(AC・車載・ソーラー対応) | 多用途利用、防災、アウトドア |
まとめ:ポータブル電源でノートパソコンを長時間使いこなすために
ポータブル電源があれば、停電や屋外環境でもノートパソコンを長時間安心して使用できます。消費電力と電源容量の関係を理解し、自分の用途に合わせたモデルを選べば、作業時間や活動の自由度が大幅に広がります。
小容量モデルは携帯性に優れ、短時間利用や非常用の備えに最適。中容量から大容量モデルは長時間の作業や複数機器の稼働にも対応し、災害時の強力なライフラインになります。今のうちに必要な稼働時間と用途を整理し、最適な1台を準備することで、いざという時も慌てずに行動できます。
今のうちに自分の使用シーンを想定し、必要なスペックと容量を見極めたポータブル電源を手に入れることで、作業効率も安心感も格段に向上します。備えあれば憂いなし、あなたのノートパソコンライフはより自由で頼もしいものになるでしょう。